自分の家も田舎ですが

農山村問題についてちょっと別居うしたいと思ったのは次の通り。
農業問題が農山村の保全と関連付けられていることが多いが、農山村を保存する必要があるのか?と根本的なところに疑問を感じたためです。
そしてその分野に詳しい友達に聞いたら、この本が農山村問題についてわかりやすくまとめていると聞いてかりてみました。

農山村再生  「限界集落」問題を超えて (岩波ブックレット)

農山村再生 「限界集落」問題を超えて (岩波ブックレット)

読んでみての感想は…

やっぱり「農山村は保存しなければならない」という前提にたっていて、なぜ保存しなければならないのかその普遍的な解がない。というのは、保存の根拠としてよく言われる「日本の農業の担い手を残さなければならない」は、農業の担い手が農山村地域の農家であるべきと前提としている時点で論理の飛躍があるし、「日本の原風景を残さなければならない」と言われてもNTで生まれ育った人にとってはその風景を懐かしみ保存したいとはならないだろう。

ただ、農山村を再生しなければならない、ということを前提にすればものすごくわかりやすい内容でした。

まとめはブクログにまとめてみます。

それ以上に、農業、限界集落、国土保全、など農山村にかかわる問題が農山村問題とからめられて、「その問題解決には農山村保全しかないのか?」と疑問には思います。
次はそれに関した農山村に関する議論に対する疑問点。
・なぜ農山村を再生する必要があるのか、都会から集めた国のお金を田舎に投資する必要があるのか、それを説明するものがない
・農山村を再生する際にすべての地域をする必要はないことを前提とすべき(再生の見込みがないところにお金を投資する必要はない)。つまり選択と集中がどうしても必要になる。

選択と集中の議論の中でも、どの地域を選択するべきか、その基準が議論されていない。農山村の役割なんかも明確にしたうえで、その機能が果たされやすく人的資本が豊富にある地域が選択されるべきだと考えている。

限界集落問題はまた別にすべき。集落機能が失われ、再生の見込みが少ない地域を再生する必要があるのかといえばそうではない。どうやって再生されるべきかを検討するよりかは、そこで住む人の生活インフラをどうするか(現状維持、都会へ移住、放棄)財政と相談しながら多様な政策を考案すべきでは。そしてどの政策メニューを選択するのかは住民本人に決めてもらえばいいのではないか。