社会的企業の研究会にお邪魔しました

今日は大学の先生が主催?された社会的企業セミナーに参加してきました。最近ダルッダルで研究どころか考えることをやめていたので、こういう知的な場は大きな刺激になりました。


内容は社会的企業に関する若手の研究者の発表交流会。私は午後から参加したので、午後の部に関するまとめと、自分の感想をまとめてみます。


■Relational skills(繋りのスキル)
リレーション・スキルというのは、組織の垣根を越えて協働で事業を行うことを可能にし、特定の組織に特殊なスキルに依存しないスキル。単なるコミュニケーションスキルではなく、しっかりとした専門的知識を幅広く持ち、複雑かつ異質な課題や人材をコーディネイトできるスキル。このスキルが現在も求められ、「地域公共人材開発機構」で公民官の垣根を越えて活躍ができる人材育成をしているという。
リレーション・スキルには「人材流動性」も欠かせない。しかし、現在の社会人の多くがまだまだ一つの企業に入ったらずっとそこに留まる傾向があること、また新しい仕事にチャレンジするというリスクを緩和する社会システム(保障制度)が充実していないことが流動性を滞らせる要因になっているのかと思われる。


社会的企業の定義について
Deesによると、社会的企業は純粋非営利性と純営利性の間で、ミッションと社会的・経済的評価のバランスをとって存在している組織のことだという。具体的に言うと、市場価格より安い価格での財・サービスの提供、ボランティアと市場賃金の混在などといった形をとる。しかしこれは非常におおざっぱな区切りであり、明確な判断基準がないことが課題とされている。
この基準として、「本業として準公共財・サービスを生産・供給する」さらに「利潤を社会的貢献へ分配しているか」をクリアすることで社会的企業だといえるのではないか、という提案がある。
一方で、社会的企業を「ビジネスモデル」で定義するという意見も提案される。色々モデルを提案していただくが結局よくわからなかったwww
だけど、社会的企業を定義するのであれば「事業の仕組み・性格」に目を向けるということでビジネスモデルの方が分析しやすいのではないかと思う。というのは、前者の考え方であれば、社会的企業とは「社会的事業をおこなう社会貢献的組織」のことを指すが、それより色んな組織体による社会的事業―というかソーシャル・ビジネスから議論した方が、色んな事例を議論の土俵に上げて発展する可能性があると思うからである。



んー勉強しやなあかんなっ!!

社会的企業とかNPOに関心あるのに、どんな組織形態があるとか、事業性格とかはっきりいってよくわからない。それからリレーション・スキルと人材の流動化の必要性についてはよくよくわかるんだけど、具体的にどんなことが行われていて、どんな効果が出ているのかはよく知らない。将来NPOで働かないにしても、「閉塞感ある日本の社会を変えるにはどうしたらいいのか」という自分の疑問にこたえるためにも勉強していかねば。

とりあえず本読もう。